平尾医院

平尾医院|豊橋市の内科、小児科、脳神経内科

〒440-0875 愛知県豊橋市中松山町83
TEL:0532-52-5117
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物忘れ外来について

物忘れ外来について

★認知症とは★
認知症は病名ではなく、多くの原因があるので、医療機関(脳神経内科、脳神経外科、老年科、精神科)できちんと診断してもらうことが大切です。当院ではH20年10月より物忘れ外来を開設し、認知症の早期発見・早期治療に取り組んでいます。

★認知症の原因疾患★
1)アルツハイマー型認知症(AD)
2)レビー小体型認知症(DLB)
3)脳血管性認知症(VaD)
4)前頭側頭葉変性症(FTLD)
5)その他
①慢性硬膜下血種
②閉塞性水頭症
③脳腫瘍
④正常圧水頭症
⑤ウエルニッケ脳症
⑥薬剤性せん妄
⑦高齢者てんかん
⑧仮性認知症(老年期うつ病)

★高齢者の剖検による変性型認知症の出現頻度★
AD38%、FTLD32.5%、DLB23%と報告され、ADとFTLDが拮抗しています。

★物忘れ外来の実際★
物忘れ外来では、ご家族・友人から集めた生活情報/物忘れ外来問診票(CDR)、神経学的検査、補助検査として心理テスト(MMSE、HDS-R、MOCA-j、CDT、ADAS)、脳画像診断(MRI、SPECT)、脳波、MIBG心筋シンチ、血液検査等を行い、認知症を総合的に診断します。

★ADの薬物治療★
1)抗コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)
2)NMMD受容体阻害薬(メマンチン)
3)漢方薬(抑肝散陳皮半夏)
4)向精神病薬(アリピラゾール、オランザピン、リスペリドン、クエアチピン)

1)2)はADの進行抑制に有効です。3)はBPSDに対して有効です。4)はBPSDに対してごく少量内服して頂き病状が落ち着けばできるだけ早期に中止します。

★DLBの薬物治療★
1)ドネペジル
中核症状(幻視や認知機能の変動)の改善に有効です。パーキンソン症状を合併する場合は、パーキンソン症状を悪化させるため是非脳神経内科にご相談下さい。
2)漢方薬(抑肝散陳皮半夏)
パーキンソン症状があっても使いやすく、幻視や認知機能の改善に有効であると報告されています。
3)レム睡眠行動障害に対しては、抗てんかん剤のクロナゼパムが有効です。

★FTLDの治療★
1)その出現頻度からADとの鑑別が重要です。FTLDにはADと異なり進行を抑制する有効な薬はないからです。
2)脱抑制、非社会的行動、常同行動、食行動障害、意欲低下・無関心に対しては、向精神病薬による緩和、デイサービスやレスパイト入院を利用することで家族の介護負担軽減を図りながら経過を診て行きます。

★認知症の介護で大切な事★
1)患者さんが失敗しても励ましの指摘をしないようにしましょう。
(患者さんは認知機能の低下により周囲とつながらなくなり、孤独や不安や不満を抱えて苦しんでいます。失敗を指摘されると怒られたと受け取り、言葉でうまく説明できず苛立ち追い詰められた感情がBPSDという形となって表現されるからです)。
2)認知症の現状を受け入れ、何を足せばうまく出来るかという視点に注目するようにしましょう。
3)患者さんが周囲とのつながりを取り戻し穏やかな生活が送れるように配慮するようにしましょう。その上で患者さんらしく生活が送れるとさらに素敵です。
4)デイサービスやショートステイ等の介護保険サービスを患者さんに利用して頂き、患者さんの脳の活性化を図るようにしましょう。
5)介護者も患者さんがデイサービスやショートステイを利用している間、介護から一時離れて心身のリフレシュを図るようにしましょう。